環境対策として産業廃棄物の活用も重要!その活用事例をご紹介します

テレビでも目にすることが多くなったSDGsですが、2021年6月に発表された日本の達成率は165カ国中18位でした。ただし過去6年で最高11位まで上昇したあとに順位は下落し、まだまだ取り組むべき課題が残っている状態です。

SDGsの目標達成における課題のひとつに環境対策がありますが、産業廃棄物の活用も大事な取り組みと言えます。そこで産業廃棄物の活用法にはどのようなものがあるのかを解説します。

 

廃油のリサイクル

産業廃棄物のひとつである廃油は、平成30年度の時点で40%が再利用され、58%が減量化、そして2%が最終処分となっています。

廃油の活用方法としては、次の3種類があります。

潤滑油再生

劣化した成分などを除去して潤滑油として再生

再生重油化

主に鉱油系廃油から水分・混合物を除去し重油を製造

補助燃料化

溶剤系の廃油などに特殊加工を施し補助燃料として再生

リサイクルなどで活用できない廃油は焼却処分し、最終的に埋め立てます。

 

汚泥のリサイクル

産業廃棄物のなかでも44.5%(平成29年度)と、もっとも多くの割合を占めるのが汚泥です。汚泥とは産業活動に伴い生じる排水の処理過程で発生する廃棄物となります。

発生した汚泥の85%は濃縮・脱水・焼却といった過程で減容化され、残りの10%が再利用されて5%は埋め立て処分されます。このリサイクル率をいかに上げるかが課題と言えるでしょう。

下水処理場や食品工場などで発生する有機汚泥はバイオマス(再生可能な生物資源)として肥料などに活用されます。土木工事現場などで発生する無機汚泥はセメント原料や用土などに活用されています。

ほかにも活用事例として神戸市では2010年10月から、下水汚泥からのバイオガス(メタン97%以上)を都市ガス導入管に直接注入する事業を開始しました。

 

バイオマスを利用した人工土壌作り

産業廃棄物の活用にはさまざまな企業が取り組んでいます。そのひとつの事例として、「人工軽量土壌」への再生があります。

これは大手建材メーカーと造園業者が共同開発したもので、ALC(軽量気泡コンクリート)端材とバイオマスを混合して作る技術です。軽量なので屋上緑化用として利用できます。

 

環境汚染のない産業廃棄物の埋め立て

リサイクル活用できない産業廃棄物は最終的に焼却処分し埋立処分されます。しかし産業廃棄物での埋め立てには環境への影響という課題があります。

そこで1970年代に福岡大学と福岡市の共同開発により、衛生的かつ環境汚染のない「準好気性埋立構造(あるいは福岡方式)」と呼ばれる埋立技術が開発されました。

これは埋立地に空気を入れて廃棄物の分解スピードをアップさせ、メタンガスの発生を少なくするというものです。

 

埋立地の活用

大阪の夢洲も産業廃棄物の最終処分場としての埋立地ですが、大阪万博やIR誘致候補地として活用されようとしています。

ほかにも太陽光発電施設を導入することで、埋立地を有効活用することが促進されガイドラインも策定されています。

 

まとめ

環境対策として産業廃棄物の活用は有効なアプローチと言えます。特にメタンの発生を抑えメタンガスとして活用することは、気候変動への影響要因となる温暖化を防ぐためにも役立ちます。このような取り組みは企業によるものですが、何よりも産業廃棄物を発生させないことが重要なので、個人としても何ができるのかを考えたいものです。